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丸に立ち葵の見分け方|茎を読む3つの確認

丸に立ち葵は外輪に加えて茎の接続と切れ目を確かめます。図鑑0005と国立国会図書館の調査回答を読み、向かって見た左右と資料の名称を分けて記録する方法を紹介。写真で読めない細部は保留し、形から使用家や家系を決めつけません。

公開 / 更新

丸に立ち葵見分け方茎資料の読み方

丸に立ち葵の掲載図と、輪の内側も茎をたどるという見出しを配置した記事専用編集図
編集用の図 図鑑0005の参考図を使った編集図。歴史資料の写真ではありません。
ATAWI家紋/大石浩之・編集図

丸に立ち葵は、輪だけで見分けられますか

丸に立ち葵を照合するときは、全体を囲む輪に加え、内側の茎の接続と切れ目を確かめます。丸付きでも細部の異なる掲載例があります。図鑑0005を基準に、画面上の左右と資料の呼び名を分け、写真で見えない部分は未確認として残してください。

浅草寺の公式案内は、七五三加持会を11月15日前後としています。2026年11月8日、紋付や家族の写真を見直す入口として、丸に立ち葵の細部を取り上げます。参拝の作法や衣装の決まりではなく、目の前の紋を資料と比べるための記事です。[1]

目次:図鑑の観察/茎の3確認/資料の左右/旗の記録/記録の残し方

図鑑0005では、輪と内側を別々に見る

ATAWI家紋の図鑑0005は「丸に立ち葵」です。候補台帳には外輪ありと記しています。まず丸に立ち葵の掲載図を開き、家紋全体を囲う黒い輪と、内側の葉・茎を分けて見ます。これは掲載図についての観察であり、特定の家の品を同定した結果ではありません。[2]

原図には、上と左右に葉の形があり、その下へ茎が伸びています。下部には、黒い部分の間を縦に通る細い白い切れ目が見えます。輪の有無だけを見て名前を決めると、この内側の違いを控えそびれます。輪と茎を別の観察欄にするのが、本記事の提案です。

図では正本の白抜きや向きを変えていません。細い白線を太らせたり、別の図に似せてつないだりすると、確かめたい箇所そのものが変わります。画面に見える線を残し、説明は画像の外に添えます。図鑑0005の細分類を、本記事だけで「左離れ」「右離れ」のいずれかへ確定することはしません。

丸に立ち葵の原図を中央に置き、全体を囲む輪と茎の下の白い線を別々に見るよう説明した縦配置の図
編集用の図 正本の向き・白抜きを保った観察図。細分類を確定する図ではありません。
ATAWI家紋/大石浩之・編集図

外輪の観察の入口は、梅鉢と丸に梅鉢の違いでも扱いました。今回の問いは、その次に内側のどこを見るかです。また、植物のタチアオイとの混同については、立ち葵の家紋と植物名の違いへ分けています。花の名前の説明を、茎の細部の照合の代わりにはしません。

茎を読む3つの確認は、向き・接続・欠け

丸に立ち葵の写真を照合する際、本記事では、向きを固定する、茎の接続をたどる、見えない箇所を分ける、という3つの順を提案します。名称を決める前の観察手順です。歴史資料に記された家紋の分類基準そのものではありません。

  1. 向き。写真を回転・反転する前の状態を残します。説明には「この画像の向かって右」のように、どちらから見た左右かを添えます。
  2. 接続。上の葉から下りる茎と、左右の葉から伸びる茎を、それぞれ下まで目でたどります。黒い部分が続く位置と、間に白い線が見える位置を分けて控えます。
  3. 欠け。折れ、影、ぼけなどで線が読めない範囲を記します。確認できない切れ目を、図鑑に合わせて頭の中で補いません。

たとえば「輪あり。向かって右の茎の下部に白い線が見える。布の折れに重なる箇所は未確認」という記録なら、後で写真を開き直せます。これは記入例であって、実在するご家族の品を調べた実話ではありません。写真の番号も一緒に残すと、説明の対象がどの紋か分かります。

拡大するときは、全体像を消さず、同じ写真の拡大部分として扱います。葉の白い筋、茎の間の切れ目、布にできた明るい線を一度に「白線」と呼ぶと、場所が曖昧になります。「下の茎の間」「葉の内部」まで書くと、家族同士でも指す箇所をそろえやすくなります。

別の写真が見つかった場合も、比較した二枚をひと組にして残します。同じ品を別の方向から撮ったのか、別の品なのかで、確かめられることが違うためです。撮影日が分からなければ日付不明と書き、家族から聞いた年代を撮影記録のように扱いません。見分ける作業は、線だけでなく、その線をどの画像で確認したかを残すところまでです。

資料の「左離れ」を、画面の左へ即置換しない

国立国会図書館のレファレンス回答には、丸付きの立葵について、離れて見える側の異なる掲載例が紹介されています。事例は2023年7月25日作成、8月18日更新です。質問の対象は「丸に左離れ立ち葵」で、個別の詳解資料は見つからなかったとしたうえで、関連文献を案内しています。[3]

注目したいのは、名称だけでなく、回答に図の見え方の説明があることです。回答の「(1)本多氏」では、『大武鑑』の年代・人物を挙げ、左離れ、右離れに見える例を区別しています。本記事では図書館の調査回答を読みましたが、紹介された書籍原本を直接照合したわけではありません。

同じ回答が紹介する1950年の川柳誌の記述には、紋の左右と、向かって見た左右とを区別した説明があります。画面の左側が離れて見えるから、ただちに名称も左離れだ、と読み替えない理由になります。ただし、その一節から、すべての紋帳の左右表記に共通する規則まで確かめたとはいえません。

照合メモには、資料に載る名称をそのまま写す欄と、自分が画像を見た説明の欄を設けます。資料名、掲載頁、図の向きも残します。引用元に「見える」とある箇所を、自分の文章だけで断定へ強めないことも、資料を読む際の線引きです。

見たままの説明、資料の名称、未確認の範囲を三段に分け、左右の記録を分ける方法を示す縦配置の図
編集用の図 本記事で提案する記録欄の設計。史料の複製や家族の実記録ではありません。
ATAWI家紋/大石浩之・編集図

丸付きの旗の記録にも、確かめた範囲がある

国立歴史民俗博物館のkhirinにある「立葵紋旗」は、形状欄に丸付きの立葵紋を記録しています。品質は白絹地、調査日は1973年9月25日です。題名だけで外輪の有無を決めず、形状欄まで読む実例になります。[4]

旗の使用者に関する説明は、使用したと伝える書き方です。この記事では、調査記録に書かれた形状と、使用について伝えられた内容を同じ確かさにしません。現在の展示や現物の細部、図鑑0005との完全な一致も未確認です。旗の図を想像で描き直して、比較の正解図にすることは避けます。

図鑑の掲載図、歴史資料の一品、手元の紋付は、それぞれ確認の対象が違います。旗の記録に家名が登場しても、それだけで読者の家との関係は決まりません。家のつながりを別の資料で考える際は、丸に梅鉢から家系は分かるかで整理した、図柄の照合と人物関係の確認の区別も参照できます。

名前を保留しても、家族へ渡せる記録は作れる

丸に立ち葵の照合メモには、見えた形、資料の名称、まだ読めない箇所を別々に残せます。名称の確定を待たず、写真と確認先を結び付けるための記録です。撮影した品と資料の図を取り違えないよう、品の全体写真も添える形を提案します。

私は、名前を急いで決めるより、次に見る人が同じ箇所を確かめられる記録を残したいと考えます。細部の説明を増やすと、かえって家族には難しくなるのではないかという迷いもあります。それでも、見えていない切れ目まで埋めて名前を付けることはしません。分からない欄を一つ残す方が、後で資料と向き合えます。

今日の一歩は、同じ一枚に「外輪」「茎の下部」「未確認」の3欄を書き添えることです。資料名を見つけたら別欄へ追加し、元の写真や最初のメモを消さずに残します。「名称候補は丸に立ち葵、細分類は保留」という段階でも、家の品を次の人へ説明する材料になります。

この記事は、ATAWI家紋の運営者・大石浩之(磐田市/不動産業)が、資料と掲載図を確かめて書いたものです。本人の家の紋、現場で受けた相談、特定の家の伝承を語った記事ではありません。2026年11月8日に確認した情報を用いています。公開資料の内容や掲載状況は変わることがあり、個々の品の同定や伝来の判断は、原資料と所蔵機関などへの確認を重ねてください。

よくある質問

丸があれば丸に立ち葵と決めてよいですか。

全体を囲む輪は照合の入口ですが、内側の茎も確かめます。国立国会図書館の調査回答には、丸付きでも離れる側が異なると説明された掲載例があります。輪の有無だけで同一図柄とせず、上と左右の葉から伸びる茎のつながりを見てください。写真で細部が読めない場合は、名称候補として残します。

出典2 出典3

画面の左が離れていれば左離れですか。

画面の左右を、そのまま資料の呼び名へ置き換えないでください。図書館の回答が紹介する記述には、紋の左右と向かって見た左右を分けた説明があります。資料ごとの表記と図の向きを確認し、名称は原文どおり、観察は向かって右・左と書き分けます。番号5の細分類はこの記事では確定していません。

出典3 出典2

古い写真で茎の下が見えないときはどう記録しますか。

見えない箇所を図鑑から補わず、茎の下部は未確認と記します。外輪と葉の形について確認できたこと、折れや影で読めない範囲を分けてください。元の写真と撮影した品の情報を残し、別の写真や原資料で確かめた時に追記する方法を本記事では提案しています。家の系譜を判断した記録とは区別します。

出典2

出典・参照資料

  1. 史料浅草寺「七五三加持会」見出しの11月15日前後。公表日は未確認。 / 確認日 2026-11-08
  2. ウェブ図鑑ATAWI家紋「丸に立ち葵・図鑑0005」正本台帳番号5の名称・外輪ありの注記と掲載図。左右の細分類は未確認。 / 確認日 2026-11-08
  3. 所蔵情報国立国会図書館/レファレンス協同データベース「丸に左離れ立ち葵についてのレファレンス事例1000336763」2023年7月25日作成・8月18日更新。回答の資料1~4、(1)本多氏の大武鑑・川柳誌紹介。紹介書籍原本は未確認。 / 確認日 2026-11-08
  4. 史料国立歴史民俗博物館 khirin「立葵紋旗」品質・形状・調査年月日。調査日は1973年9月25日。現物・現在の展示・図鑑0005との完全一致は未確認。 / 確認日 2026-11-08

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