七曜紋の見分け方|七五三の写真で丸を数える
七五三の羽織に写った一つの紋を図鑑と見比べます。中央の丸と外周六つを順に数え、ひだで隠れた部分を未確認のまま残す、写真メモの書き方を紹介します。
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ATAWI家紋編集部(図鑑0001の掲載図を使用)
七五三の写真に、白い丸が集まった紋が写っています。七曜紋でしょうか。
羽織の胸や袖から、輪郭がよく見える紋を一つ選びます。七曜紋(しちようもん)の目印は、中央の丸が一つ、それを取り囲む丸が六つ。中央を指で示し、外側だけを一周すると数えやすくなります。ひだの陰まで読み取れない写真なら、「中央に一つ、外側に五つ見える。残りは未確認」と、写った範囲をそのまま残せます。
七五三の写真を開いたら、まず一枚を丸ごと見る
浅草寺は、七五三加持会を11月15日前後の年中行事として案内しています。子どもの健やかな成長に感謝し、この先の無事を祈る行事です。2026年11月5日に確認した同寺の案内から分かるのは、行事の時期と内容まで。アルバムの一枚が撮られた日やお参り先は、台紙や裏書を手掛かりに、写真ごとに確かめます。浅草寺の行事案内[1]
台紙を開いてまず見たいのは、誰のどの衣服に丸が写っているかです。集合写真なら、子どもの羽織にも付き添いの方の着物にも、小さな白い印が見えるかもしれません。「前列中央の子ども、向かって左の胸」とひと言添えてから、その部分を拡大します。後で写真を見る人が、同じ場所を指せる書き方です。
紙の写真なら、裏書と台紙を含めた一枚も残しておきます。拡大した紋だけを見ると、羽織の胸だったのか袖だったのか、手掛かりが抜け落ちます。スマートフォンで撮り直すなら、まず全体を一枚、次に紋の周りの襟や縫い目が少し入る距離で一枚。原本と拡大部分に同じ写真番号を添えておけば、切り抜いた画像から全体へ戻れます。
胸の一か所を選び、中央と外周を順に数える
家紋図鑑0001「七曜紋」の掲載図を開きます。見比べる単位は、羽織に付いた一つの印です。胸と袖にまたがって白い点を拾うと、図鑑と写真で数えているものが違ってしまいます。小さな紋がいくつも写っているときこそ、一番平らに見える一か所に絞ります。掲載図と形の説明[2]
- 中央を決める。 丸の集まりを囲むように眺め、周りをほかの丸に囲まれている一つを探します。一番明るく写った丸が中央とは限りません。
- 外側を一周する。 中央をいったん数から外し、外側のどれか一つを出発点にします。画面の上に近い丸から時計回りに指でたどると、どこまで数えたか戻って確かめられます。
- 配置を照合する。 出発点に戻るまでに外側が六つ、輪の内側に一つあるかを図鑑と並べて見ます。「全部で七つ」と「中央一つを六つが囲む」は、写真に対する別々の問いです。

ATAWI家紋編集部(図鑑0001の掲載図を使用)
羽織が少し傾いている写真では、一番上の丸の位置が掲載図とずれて見えます。写真を図と同じ角度にしようとする前に、中心の丸を外側のどの丸が囲んでいるかをたどってください。出発点を変えても、一周して元の丸へ戻るという手順は同じです。中心を決められないほど輪郭が崩れているときは、この段階で「丸の集まり」とだけ書けます。
図鑑の拡大図でよく見える丸と丸の間のすき間も、写真ではつぶれて一本の白い帯に見えることがあります。その帯を頭の中で等分して数に入れると、元の写真に戻っても境目を示せません。輪郭を一つずつ指せたところまでが、その一枚から読み取った数です。印刷した図に印を付けるなら、アルバムから外した写真そのものではなく、複写した紙を使えばやり直せます。
外側に五つしか見えないとき、六つ目は空欄でいい
図鑑と見比べる利点は、何が見えていれば七曜紋の形といえるかを、具体的に示せることです。一方で、正解らしい図が先に目に入ると、布の折り目に隠れた丸まで見えた気になりやすい。そこで、先に写真だけを見て数をメモし、図鑑を開いた後で候補名を添える順番を勧めます。

ATAWI家紋編集部(図鑑0001の掲載図を使用)
たとえば、中央の丸が一つあり、その左側から上、右側へと五つの丸がはっきり写っているとします。残りの位置に襟の縁が重なっているなら、「外側は五つ見える。襟に重なる部分は読めない」と書けます。「外側は五つ」と言い切ると、写真に見えた数が、そのまま元の紋の数になってしまいます。「見える」の三文字には、その違いを残す役目があります。
逆に、欠けているように見える場所に折り目も襟も写っていないときには、隠れた理由まで補わなくてかまいません。「右下は輪郭を判別できず」とだけ記します。白く光った場所が円なのか、印画紙の照り返しなのかも、一枚からは決め切れないことがあります。再撮影ができるなら、紙を折り曲げず、照明の映り込みを外した一枚で同じ場所を確かめます。
もう一つの袖の紋が鮮明なら、そちらを独立して数えます。「胸で五つ、袖で一つ見えたから外周は六つ」という足し方はできません。「胸は右下が不鮮明。向かって右の袖では中央一つと外側六つ」と場所を分けて書くと、別の人が後から読み直せます。同じ日の別の写真でも、まず同じ衣服かどうかを全体で確かめ、写真番号ごとに観察した数を残します。
写真の説明に、どこまで書くか
私は、アルバムの見出しに紋名を書くか迷ったら、いったん見出しは「七五三の羽織」にします。図と形が合うことと、この家がその紋を使ってきたことでは、確かめる相手も資料も違うからです。名前を急いで埋めるより、「袖の写真がもう一枚あれば分かりそうだ」というところまで残した方が、次に見る家族の役に立つと考えます。
| 写り方 | 書き添える一文 |
|---|---|
| 輪郭を全部たどれる | 向かって左の胸。中央一つを外側六つが囲む。図鑑0001「七曜紋」の配置と一致。 |
| 一部が隠れる | 向かって右の袖。中央一つと外側五つが見える。下側はひだに重なり未確認。七曜紋が候補。 |
| 丸を分けて数えられない | 胸に白い丸の集まりが写る。輪郭がぼけているため数と紋名は保留。 |
この三行は記入例です。手元の写真で下側が見えているなら「下側はひだに重なる」を写す必要はありません。「左」と書くときも、着ている人から見た左か、写真を見る人から見た左かで位置が入れ替わります。「向かって左」と一度決めておくと、後から別の袖を見て数え直す行き違いを減らせます。
写真の裏書と家族の言葉には、それぞれ出どころを添える
古い写真の裏に「七曜」と書いてあったら、それも大切な手掛かりです。字が読める部分をそのまま写し、「写真裏の鉛筆書き」と添えます。写真で読めた形は別の行に書きます。裏書に名前があっても画像が不鮮明なときは、「裏書には七曜。写真では外側の数は読み取れず」と、二つの情報をどちらも残せます。台紙や封筒をそろえて残す方法は家紋が残る品の記録にもまとめています。
家族に尋ねるなら、いきなり「うちの紋は七曜でしょう」と候補を口にするより、「この羽織はどうやって用意したか覚えている?」と、一枚を一緒に見ながら聞く方が自然です。返事があれば、聞いた日と話した人を添えます。「祖父のだと思う」という言葉の「と思う」も残しておくと、記憶の確かさが伝わります。家族に話を聞くときの手引きも使えます。
年月日の欄があるからといって、七五三の写真に「11月15日」と書き足す必要はありません。浅草寺の案内は年中行事の目安です。撮影日が「昭和四十年十一月」とだけ書かれていれば、その月までを写して日を空けます。撮影場所も、背景に鳥居や門が写っているだけなら、裏書や別の資料で名前を確かめるまでは「参道で撮影」など、写真で指せる言葉が使えます。
同じ写真に二つの説明が残っていたら
台紙と写真がばらばらで、どの裏書がどの一枚のものか決められないこともあります。その場合は、二つを重ねて一枚の説明にせず、写真と台紙に別々の番号を振ります。「台紙には七曜とある。写真との組み合わせは未確認」とつなげておけば、後で同じ年代の写真が出てきたとき、別の組み合わせも試せます。
読みが違った人の言葉も、先に書いた説明を消さずに足せます。一人は「袖の外側が六つ」、もう一人は「下の白いところは紋か分からない」と読んだなら、意見が分かれたのは下の一点です。次に見るべき場所がそこまで絞れれば、紋全体を初めから調べ直す手間が省けます。
見やすい拡大画像を家族に送るときは、元の写真番号を添え、全体のどこを切り出したか分かる小さな見取り図も一緒にすると便利です。拡大や明るさの調整で輪郭の見え方が変わった場合に、加工前の一枚へ戻って比べられます。撮影当時の裏書に、後から推定した紋名を書き込まず、別紙や画像の説明欄に日付とともに追記すれば、二つの記録が混ざりません。
今日できるのは、写真を一枚選び、その中の紋を一つ数えて、裏書とは別に一行を添えることです。家紋の記録用紙を使う場合も、最初の一行は「どの写真の、どの場所に、何が見えたか」。紋名を保留した一行も、次の写真と照合できる立派な記録です。
よくある質問
白い丸が七つ写っていれば、七曜紋ですか。
一つの紋の中で、中央一つを六つの丸が囲むかを確認します。複数の紋を足して七つになった場合や、七つが別の並び方をしている場合は、図鑑0001の配置と一致しません。写真の中で中央と外側を指せると、どこが一致したかを説明できます。
六つしか見えないときは何と書けばいいですか。
六つの内訳が分かれば、「中央一つ、外側五つが見える」と書きます。ひだや襟に重なった位置を指せるなら、その場所も添えます。残りの丸が実物にあるかどうかは未確認です。中央を特定できないときは、無理に内訳を付けず「六つの丸が見える」と残せます。
七曜紋の形と一致したら「わが家の紋」と書けますか。
羽織に見える形が図鑑と一致したことは記録できます。衣服の持ち主や用意した経緯は、配置だけでは分かりません。裏書や家族に聞いた話があれば、その出どころを分けて添えてください。分かるまでは「写真に写った羽織の紋」という説明で伝わります。
出典・参照資料
- 史料浅草寺「七五三加持会」年中行事「七五三加持会」見出し・冒頭本文 / 確認日 2026-11-05
- ウェブ図鑑ATAWI家紋「家紋図鑑0001 七曜紋」掲載図・冒頭の形状解説 / 確認日 2026-11-05